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国立大学法人 群馬大学
JREC-IN

細胞膜ストレス応答におけるホスファチジルセリンの役割を解明

(吉田准教授ら)

細胞の内側と外界を隔てる細胞膜はシグナル伝達の重要な足場です。細胞膜は主に脂質からなる流動的な構造であるため些細な環境の変化で大きく影響を受けることが知られています。本研究では浸透圧や高温などにより細胞膜にストレスがかかった時にホスファチジルセリンという脂質分子が集積することで細胞の損傷を防いでいることを明らかにしました。

 

細胞膜ストレスへ細胞が適切に応答するには細胞膜上に存在するmTORC2という酵素複合体とRho1-Pkc1という酵素の活性化が必要なことが知られていましたがこの両者をつなぐ分子機構は謎のままでした。

今回,

1: mTORC2の経路が脂質の膜局在を制御するフリッパーゼという酵素を阻害することで細胞膜上にホスファチジルセリンを集積させること。

2: ホスファチジルセリンはRho1-Pkc1に結合しその細胞膜局在と活性を保つのに必要なこと。

3:ホスファチジルセリンを欠損した細胞は細胞膜ストレスに非常に弱くなってしまうこと。

を発見しました。

 

これらの発見は最も存在量の多い脂質の一つであるホスファチジルセリンの新規生理作用を発見しただけでなくフリッパーゼの阻害薬により細胞膜の損傷を修復・軽減できる可能性を始めて示したものです。本研究成果は英科学誌 Journal of Cell Scienceに2月6日付で掲載されました。

 

原著情報

Yeast resists to plasma membrane stress by maintaining cortical localization of Rho GTPase via Ypk kinase and flippase-mediated lipid remodelling.

Riko Hatakeyama, Keiko Kono, Satoshi Yoshida

The Journal of Cell Science, 2017 : doi: 10.1242/jcs.198382 (Advanced articles online)

 

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