ゲノム・オミックス腫瘍学研究
ゲノム医科学、腫瘍学
オミックス解析、次世代シーケンシング、バイオインフォマティクス、データサイエンス
近年の次世代シーケンサーを用いた包括的がんゲノム・トランスクリプトーム解析により、種々のがん原因遺伝子変異が同定されています。それらを標的とした分子標的薬が開発され、がん遺伝子パネル検査による、遺伝子変異に合致した治療が行われるようになり、がん治療は目覚ましい進歩を遂げました。しかし、がんは多様性に富んでいて、そのような治療に結びつく変異を持つ症例は一部にすぎません。がん遺伝子パネル検査によって実際に遺伝子異常に合った治療に到達した割合は10%前後で、この薬剤到達性の低さが大きな課題となっています。 40%の症例では治療標的となる遺伝子異常が同定されていません。また、治療が行われても耐性を獲得し、効果がなくなってしまう症例もあります。私たちは、新たな治療標的や、耐性を克服する標的を同定する目的で、機械学習などのバイオインフォマティクスの手法を駆使して、蓄積されたオミックスデータを有効に活用し、遺伝子変異だけでなく、RNA、タンパク、代謝産物の網羅的情報を統合して解析することで、新たながん治療戦略の創生を目指します。
また、医学系研究科共同利用機器部門と連携し、学内外の次世代シーケンサー依頼分析を行っています。依頼分析のお問合わせ先はこちら↓
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