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真菌における新規の抗生物質耐性機構の発見(高稲研究室)                ~ミトコンドリア病(COXPD7)発症メカニズムの解明に期待~

分子科学部門 行木信一准教授の研究グループは、出芽酵母を用いて、抗生物質がミトコンドリアにおける翻訳過程を阻害したとき、翻訳停滞解消因子の一つPth3タンパク質が特異的にその阻害を解消することを世界で初めて示しました。これは、真菌における新規の抗生物質耐性機構と考えることができます。さらにこのPth3のヒトのホモログはC12orf65タンパク質と呼ばれ、ヒトでそのタンパク質が正常に発現されないと、ミトコンドリア病(COXPD7: 脳筋症、Leigh症候群、痙性対麻痺などの病態を示す)を発症することが知られています。この発見をきっかけに、ミトコンドリア病の発症メカニズムの解明やC12orf65の機能解析が進むことが期待されます。

第一著者は、本学理工学府修士課程の星野総一郎氏で、実験のほとんどは本学で行われました。また、この研究は、本学 未来先端研究機構 高稲正勝助教・弘前大学 姫野俵太教授/栗田大輔准教授および大阪大学 渡邉正勝准教授との共同研究です。
この研究成果は、2021年3月8日(月)にNature Researchが提供するオープンアクセス・ジャーナル「Communications Biology」に掲載されました。

研究成果の詳細(PDF)

論文(Communications Biologyのウェブサイトへ)

行木研究室ウェブサイト

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